日中の人材・技術交流、ビジネス拡大を図る
岩手県のものづくり企業や研究機関は、
日本貿易振興機構(ジェトロ)盛岡貿易情報センターの国際交流事業の一環で、中国大連市の金型分野の大学、企業と24日から交流を深める。これは同センターと
岩手大がジェトロの地域間交流支援事業(RIT事業)を受け展開しているプロジェクト。鋳造、情報技術(IT)、金型の3分野で日中の人材・技術交流、ビジネス拡大を図るのが狙い。鋳造、ITの2分野では技術交流が始まっており、県のものづくり産業を支える金型分野での成果が期待される。
来県するのは大連理工大模具研究所長、大連日進精密模塑有限公司幹部、大連開発区星海模具有限公司社長ら4人。
両社は、県の金型分野の産学官関係者が昨秋に「大連金型ミッション」と銘打ち、大連市の企業8社を訪問した際に、連携に意欲を示した金型企業だ。
意見交換を重ねて大連企業とビジネスマッチング
来県一行は25日に県庁、岩手大、盛岡市の
アイカムス・ラボなど企業2社を訪問。その後は北上市の
市金型技術研究センター、同市内の企業5社と意見交換し、大連の金型産業について認識を深め、県と大連の企業のビジネスマッチングを行う。
岩手大は05年、大連理工大と学術交流協定を締結。RIT事業で大連と県の橋渡し役として機能し、08年には鋳造とITの2分野で大連の企業に岩手大の技術を移転するなど成果を挙げている。
同センターは「RIT事業の最終年度。急成長する中国市場と県企業のビジネス創出につなげたい」としている。