富士フイルムとは業務提携契約も締結
リジェネフロ株式会社は、2020年6月4日、総額3億6000万円の資金調達を行ったと発表した。
リジェネフロは、iPS細胞を用いた腎疾患の治療法の実用化を目指している再生医療ベンチャー。今回の資金調達では、富士フイルム株式会社などが出資しており、富士フイルムとは業務提携契約の締結も行っている。
効果が確認されたiPS細胞由来腎前駆細胞
慢性腎臓病に苦しむ患者は、社会の高齢化進行と共に増加している。しかし、同疾患の治療に有効な医薬品や治療技術は現時点では存在せず、対症療法を施すしかない。症状改善と人工透析患者を減らす技術の開発は、社会的急務となっている。
こうした課題を解決すべくリジェネフロは、CiRA(京都大学iPS細胞研究所)増殖分化機構研究部門・長船健二教授の研究成果をもとにして、2019年9月に設立された。同社取締役も務める長船教授は、iPS細胞由来腎前駆細胞を発明した人物。このiPS細胞由来腎前駆細胞は、動物実験において腎障害への効果が確認されている。
研究開発に必要なリソースを確保
今回の資金調達によりリジェネフロは、iPS細胞由来腎前駆細胞を用いた細胞療法の研究開発に必要なリソースを確保。また業務提携契約の締結により、再生医療製品に関する様々な権利を富士フイルムへ供与している。
リジェネフロは今後も、患者のQOL改善という使命のもと、事業を加速させるとしている。
(画像はリジェネフロの公式ホームページより)
資金調達および業務提携のお知らせ - リジェネフロ株式会社
https://www.regenephro.co.jp/news/20200604/