大学サミットで山形大学長が講演
科学技術振興機構主催の地域大学サミットが14日、東京・有楽町で開かれ、
山形大(写真)の結城章夫学長が基調講演、地域に根差し、世界を目指すことが地方の大学に求められていると強調した。
国立大学の法人化後について危機感を示す
全国の大学や自治体の産学官連携担当者ら約300人を前に結城学長は、「地域の中規模総合大学のこれから」と題して講演。2004年4月の法人化後も官庁文化を引きずり、「経営の自由」を生かしきれていない大学が多いと指摘。少子化の進展で合併・統合が必要になるとの危機感を示し、「地域の『知の拠点』として立ち位置をしっかり定め、世界トップの研究分野を持たなくては国立大の資格がない」と言い切った。
今月5日に公表した同大の行動計画「結城プラン2010」も披露。「教員が教えたいことから、学生が学ぶべきことを主体にした基盤教育に改革する」と語った。
事業仕分け廃止指定からの継続事業に全力を
引き続き、小山清人副学長が、同機構に事業採択を受けた「先端有機エレクトロニクス国際研究拠点形成」の内容を説明。政府の行政刷新会議の事業仕分けで「廃止」とされ、予算編成で継続が決まった事業で、「関連産業の集積に向け、トップレベルの基礎研究に取り組む」と述べた。