自閉症と遺伝子
Science alertは2月8日、自閉症(ASD)の遺伝に関する研究発表について掲載している。この疾患の背景には、知能指数に関連する運動能力の遺伝子が、突然変異することにより周りに影響を与えるという。
後天性の運動能力に関する遺伝子変異
ASDにはコミュニケーションや感覚処理の困難、運動機能への問題が混在している。
その関連性はすべて解明されていないが、Proceedings of the National Academy of Sciencesに発表された論文によると、いくつかの遺伝子が関与していること、後天性の変化が数多く起こると指摘している。
研究チームは、ASDの子供が1人だけいるおよそ2,700人の家族を分析。症状に関わる重要な遺伝子であるデノボ異が、運動能力の低下を予測できることを発見した。しかし社会的スキルやコミュニケーションの課題などのほかの要因については見つからなかったという。
コミュニケーション能力との関連性
言い換えれば、強い認知能力と運動能力が自閉症の発生に影響を与えており、IQの低下や運動能力を妨げる遺伝子を伴わない限り、社会的スキルやコミュニケーションは通常通り親から遺伝されている可能性が高いということだ。
論文では診断に伴い、認知機能の客観的評価は臨床評価の一面であり、IQや運動能力の評価が大切だとまとめている。
(画像は写真ACより)
Science alert
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