後期第1相試験の被験者に対する投与を実施
そーせいグループ株式会社は、2018年2月8日、同社がAstraZeneca社と共に実施しているがん免疫療法開発プログラムの進捗について、プレスリリースを発表した。
同プログラムは、進行性固形がんを対象とした新規開発品「AZD4635」に関するもの。同剤の第1相臨床試験において、初めての拡大コホート(後期第1相試験)の被験者に対する投与を実施されたという。
低分子のアデノシンA2A受容体拮抗薬
「AZD4635」は、経口投与可能な低分子のアデノシンA2A受容体拮抗薬(A2AR)。そーせいグループの子会社であるHeptares社により創製され、2015年にはAstraZeneca社にライセンス供与されている。
そーせいグループとAstraZeneca社は現在、進行性固形がん患者を対象とした「AZD4635」の第1相臨床試験を進めている。同試験は、「AZD4635」単剤投与時およびAstraZeneca社の抗PD-L1抗体「MFINZI(durvalumab)」との併用時における、最大耐薬量(MTD)の決定を目的とするもの。進行性固形がんを対象とした拡大コホート(後期第1相試験)の検討を開始すべく、最初の被験者への投与が行われている。
新しい治療につながる可能性があるもの
AstraZeneca社は同プログラムにおいて、上皮成長因子受容体遺伝子変異陽性(EGFRm)進行性非小細胞肺がん患者を対象とした臨床試験も計画している。この試験は、新規併用療法の安全性・忍容性・抗腫瘍作用の評価を目的とするもの。2018年第1四半期には、開始する予定だという。
そーせいグループは同剤の開発について、免疫チェックポイント阻害剤などの有効性を向上させ、新しい治療につながる可能性があるものとしている。
(画像はそーせいグループの公式ホームページより)
AstraZeneca社とのがん免疫療法開発プログラムの進捗に関するお知らせ - そーせいグループ株式会社
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