定期投与による有効性・安全性・薬物動態を検討
中外製薬株式会社は、12月7日、血友病A治療薬「エミシズマブ」のHAVEN4試験において、良好な中間解析結果が示されたと発表した。
HAVEN4試験は、血液凝固第8因子に対するインヒビター保有/非保有の血友病A患者を対象として実施されている第3相国際共同治験。4週1回の「エミシズマブ」定期投与による有効性・安全性・薬物動態が検討されている。
第8因子の補因子機能を代替する
「エミシズマブ」は、中外製薬が独自の抗体改変技術を用いて創製したバイスペシフィック抗体。活性型第9因子および第10因子に結合することで、血友病Aにおいて欠損または機能異常を来している第8因子の補因子機能を代替する作用を持つ。
同剤は、「血液凝固第8因子に対するインヒビターを保有する成人および小児の血友病A患者に対する週1回の皮下投与による予防投与療法」として、2017年11月に米国食品医薬品局より承認を取得。欧州でも、インヒビター保有の血友病A患者を対象として欧州医薬品庁へ承認申請が行われ、迅速審査の指定を受けている。日本においても2016年8月、厚生労働省より希少疾病用医薬品に指定されていた。
臨床的に意味のある出血抑制が確認された
HAVEN4試験は、12歳以上の血友病A患者48名を対象に実施された。主要評価項目は、同剤の定期投与による出血頻度。副次的評価項目には、関節出血頻度・標的関節出血頻度・安全性などが含まれている。
同試験の中間解析で同剤は、臨床的に意味のある出血抑制が確認された。新たな有害事象は認められず、栓性微小血管症や血栓塞栓関連事象も認められなかったという。中外製薬は同試験の詳細な結果を、承認申請のため各国の規制当局へ提出するとしている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)
血友病Aにおけるエミシズマブ 第3相国際共同治験で良好な中間解析結果を示す - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/