米Ardelyx社との間で締結
協和発酵キリン株式会社は、11月28日、心腎疾患を対象とした「tenapanor」の国内ライセンス契約を、米Ardelyx社との間で締結したと発表した。
「tenapanor」は、高リン血症を含む心腎疾患を対象としてArdelyx社が現在開発している薬剤。協和発酵キリンは今回の契約締結により、日本における独占的な開発および販売に関する権利を取得している。
選択的な腸管Na+/H 交換輸送体(NHE3)阻害剤
「tenapanor」は、経口投与による選択的な腸管Na+/H 交換輸送体(NHE3)阻害剤。
同剤は高リン血症に対して、特徴的な作用機序であるNHE3阻害を通じて、食事によるナトリウムの吸収を抑制。結果として、細胞内のプロトン濃度を上昇させる。このプロトン濃度の上昇は、消化管のリン吸収を制御する細胞間接着を強固にし、リンの取り込みも抑制させる。
Ardelyx社がこれまでに実施した非臨床もしくは臨床試験においては、他のイオンに対して同様の現象は認められておらず、同剤の作用機序はリンに選択的であると考えられている。
Ardelyx社と協和発酵キリン
Ardelyx社は、心・腎・消化管領域に強みを持つ企業。同領域の疾患を持つ患者に対して、新しく安全で効果的な医薬品を提供すべく、特徴的な事業ポートフォリオを持っている。
協和発酵キリンは、がん・腎・免疫疾患を中心とした領域において、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使した新薬創出を行う企業。日本発のグローバル・スペシャリティファーマとなることを、事業ビジョンとしている。
(画像は協和発酵キリンの公式ホームページより)
日本における心腎疾患を対象とした tenapanor ライセンス契約締結について - 協和発酵キリン株式会社
http://www.kyowa-kirin.co.jp/