高安動脈炎と巨細胞性動脈炎を適応として承認
中外製薬株式会社(以下、中外製薬)8月25日、アクテムラ(R)が高安動脈炎と巨細胞性動脈炎を適応として厚生労働省から追加承認されたことを発表した。
アクテムラ(R)は、2005年に世界初となるキャッスルマン病を適応として、国内で製造販売承認され、2006年に発売したヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体。
2014年には厚生労働省から大型血管炎に対する治療薬として「稀少疾病用医薬品」の指定を受けており、今回の承認は高安動脈炎とまた巨細胞性動脈炎の患者を対象としたそれぞれ第3相臨床試験の結果によるものだとしている。
難病指定の疾病に新たな治療薬として期待
高安動脈炎と巨細胞性動脈炎は、共に難病指定されている疾病。高安動脈炎は、血管に炎症が生じる血管炎で、原因は不明で女性が罹患することが多い。また、巨細胞性動脈炎は、動脈に肉芽腫が形成する動脈炎で、同じく原因は不明で50歳以上の人が罹患すると言われている。
どちらも標準治療法として、副腎皮質ステロイドが使用されている。
中外製薬は、大阪大学との共同研究によりアクテムラ(R)を作製し、海外ではロシュ社と共同開発し、契約に基づいて販売。アンメットメディカルニーズの高い高安動脈炎と巨細胞性動脈炎の治療に貢献できるとしている。
(画像は中外製薬株式会社HPより)
中外製薬株式会社 ニュースリリース
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