初対面の相手に対する第一印象
グラスゴー大学(スコットランド)、エクス・マルセイユ大学(フランス)の研究チームは、「PLOS One」にて、パブリックスピーキングにおいて、話し手が初対面である場合、聞き手が受ける話し手の印象は声色により決まり、声色に対する印象は性別・国籍・人種などに関わらず、大きな差異はないと発表した。
つまり、初対面である場合、話し手の声が第一印象や対人認知(信頼性・優越性など)に影響を与え、声色から受ける印象は万人に共通するという。
初対面の話し手に対する第一印象と話の内容における関係性
研究チームは、男女181人を対象に、60人の話し手によるスコットランド語の音声クリップを聞かせ、初対面の話し手に対する第一印象と話の内容における関係性について検証した。被験者の男女比は、ほぼ同じである。
音声クリップのテキストは2種類あり、長さは同じであるが、複数の意味合いをもつ曖昧な内容と社会的に関連する内容と内容が異なる。どちらの内容も、指定された単語・文章を使ったうえで、話し手の体験・経験に基づき話されている。
検証結果より、聞き手が受ける話し手の印象(興味・関心、信頼性、優越性など)は、話し手の声色に大きく影響されることが認められた。冒頭の一言(0.5秒程度)や一文(3秒程度)、話の内容とは無関係であり、初対面の話し手に対する第一印象と話の内容における関係性は成立しなかった。
(画像はPixabayより)
University of Glasgow
https://www.gla.ac.uk/news/headline_618073_en.html