地域包括ケアシステム構築に貢献
堺市立総合医療センターは、同センターの豊富な知識と技術を備えた専門・認定看護師たちを、活動可能日に研修や実技指導するために堺市内の医療機関へ派遣する「出前でレクチャー」活動を行うこととし、派遣依頼を募集している。
地域での医療提供体制は刻々と変化している昨今、病院や施設の機能分化とともに地域完結型医療の体制が進む一方で、患者が安心して治療を続け、ケアを受ける環境整備が必要とされている。
こうしたことから、今回の活動では、地域の基幹病院のリソース・ナースにより、医療・看護の知識と技術が共有されることで、高度急性期病院からの転院や退院がシームレスにつながり、地域包括ケアシステムの構築に貢献できることを目指している。
また、交流の活性化はスペシャリストたちの視野を広げ、若い看護師への教育に役立つことも期待される。
様々なスペシャリストが対応
派遣が可能な看護師については、堺市立総合医療センターのホームページに掲載されている。
専門看護師では、まず、糖尿病患者や腎不全保存患者の療養支援、意志決定・代理意志決定に向けた看護支援などについての研修に対応できる「慢性疾患看護専門看護師」がいる。また、「がん看護専門看護師」は、がん診断後の患者・家族の反応とケア、がん化学療法と副作用対策、がん患者に行かせる看護理論などの研修が可能。
精神看護専門看護師は、リエゾン精神看護などの研修を行うことができる。
また、認定看護師では、皮膚・排泄ケア認定看護師が、幼児から高齢者のスキンケア、褥瘡ケア、ストーマケア、失禁ケアなどの研修に対応する。そして、緩和ケア認定看護師は、緩和ケア全般やエンドオフライフの意志決定支援などの研修を行う。
さらに、乳がん看護認定看護師は、乳がんに関することやリンパ浮腫、女性のがんケアなどに対応することができる。
(画像は堺市立総合医療センターより)
堺市立総合医療センター
http://www.sakai-city-hospital.jp/information/?p=8663