欧州地域でさらに権利強化
ナノキャリア株式会社は、1月12日、同社の次世代型プラットフォーム技術である核酸医薬のデリバリーに関する物質特許出願が、欧州特許庁より特許査定を受けたことを明らかにした。
この査定により同社は、取得済みである製法特許および先行型の物質特許を補完。欧州地域におけるさらなる権利強化を可能にしている。
核酸医薬品開発に必要不可欠なキャリアシステム
siRNAなど核酸に代表されるバイオ医薬は、次世代型医薬品として世界中で注目を集めている。しかし核酸は、体内で壊れやすい性質を持つ。この核酸を、標的細胞に確実に届けることができる優れたキャリアシステムが、核酸医薬品の開発には必要不可欠となる。
そのためナノキャリアは、3つの核酸デリバリーシステム「NanoFect」を確立。今回、欧州特許庁より特許査定を受けた技術は、この「NanoFect」に含まれているもの。発明の名称は「粒子状医薬組成物」で、出願番号は「15159795.2」となっている。
新たな可能性を追求
ナノキャリアは、次世代型のキャリアシステムに関する最先端の研究も推進。核酸デリバリー技術と抗体技術を組み合わせて細胞標的性能をさらに高めたActive型「NanoFect」なども開発している。
今後も同社は、核酸医薬品の全身投与による固形がん治療薬など、これまで難しいとされている領域における新たな可能性を追求するとしている。
(画像はナノキャリアの公式ホームページより)
核酸デリバリー技術に関する欧州特許庁からの特許査定について - ナノキャリア株式会社
http://pdf.irpocket.com/C4571/DZbR/bOPu/bW42.pdf