名古屋で全国初のZEH分譲マンションを2019年春に実現
積水ハウス株式会社は12月2日、名古屋市千種区内の3階建て12戸規模の邸宅型マンションにて、全国初となるネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の高級分譲マンションを実現すると発表した。2017年夏に着工し、2019年春の完成を目指すという。
先のパリ協定発効を受け、2030年までに家庭部門のCO2削減目標は39%とされていて、この達成のためには、先行する戸建住宅でのZEH推進に続き、戸数規模の大きい分譲マンションでのZEH化が期待されている。
しかし、省エネ面では建物の断熱や省エネ設備性能をトップレベルにすることは可能でも、創エネ面では戸数に対して相対的に屋根面積の小さいマンションでは十分な太陽光発電システムの搭載が難しく、エネルギー差し引きゼロのZEH基準の達成が難しいとされてきた。
このため、集合住宅のZEH化は国の目標対象外となっているが、住宅着工戸数の約半数を占め、住宅のCO2排出量の約3割を排出している集合住宅においても、いずれはZEH化の動きが求められるとし、同社は時代を先取りしてこれに取り組み始めるという。
全住戸で平均4kWの太陽光発電システムと燃料電池を搭載
この計画では、都心に近い利便性や居住環境に優れた住宅街に、一人ひとりのライフスタイルを重視する「グランドメゾン」の基本思想に加え、国内で初めてZEH基準を達成する快適性を備えた環境配慮型の分譲マンションを目指している。
この計画仕様では、「省エネ」として、 LED照明等の各種省エネ設備採用のほか、窓部の断熱性能を従来比2倍に、また住戸単位の断熱性能を1.3倍~1.6倍まで高めるという。
また「創エネ」では、全住戸で平均4kWの太陽光発電システムと、燃料電池「エネファーム」を搭載することで、全住戸でネット・ゼロ・エネルギーを達成するとしている。
さらに、停電時には太陽光発電システムとエネファームの停電時発電機能(発電継続)による電力供給や、共用部に備える防災備蓄倉庫などの防災対策、エレベーターのフロア制御などの防犯対策により、安全・安心にも配慮した住まいとする計画とのこと。
(画像はプレスリリースより)
積水ハウス株式会社 プレスリリース
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/datail/