DMDを対象にした核酸医薬品
日本新薬は2017年2月1日のニュースリリースで、海外子会社のNS Pharma, Inc.が米国で開発を推進しているデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)を対象にした核酸医薬品「NS-065」「NCNP-01」(以下、本剤)を、米国食品医薬品局(FDA)が希少小児疾患(Rare Pediatric Disease)に指定したと発表した。
希少小児疾患指定は、米国で18歳までに発症し患者数が20万人未満の希少疾患が対象となり、本剤がFDAから販売承認を取得した場合、承認申請した別の開発品で優先審査を受けられる可能性がある。
また本剤は、2016年10月にファストトラック指定を、2017年1月にはオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定をFDAから既に受けている。
一刻も早く製品化を目指す
ジストロフィンという筋肉の細胞の骨組みを生成するタンパク質のDNAに突然変異が発生し、正常にジストロフィンを生成できなくなることで、細胞内シグナル伝達系の異常をもたらし、筋力低下などの症状引き起こす重篤な疾患がDMDである。
DMDは、ほとんどが男児に発症するといわれており、その進行を遅らせる治療法としてステロイド剤以外に有力な方法が確立されていないのが現状で、新たな治療法の開発が期待されている。
日本新薬は、難病・希少疾患治療剤の開発についても使命感を持って積極的に取り組んでおり、今回の希少小児疾患の指定によって病気に苦しむ患者の福音となる治療薬の一刻も早い製品化を目指していくと述べている。
(画像は日本新薬のサイトより)
日本新薬ニュースリリース
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/日本新薬
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