厚生労働省が実施
厚生労働省が「高齢者の口腔と摂食嚥下の機能維持・向上のための取組に関する調査」のまとめを公表した。5つの自治体、東京都大田区、同新宿区、千葉県柏市、富山県南砺市、岡山県鏡野町における取組を調査し、他の自治体や国民への課題解決になる手がかりを得るために行われた。
調査先の自治体での取組
介護予防事業の取組として、口腔と接触嚥下に関する介護予防講座や教室を開催し、重要性を学んでもらう。また、市民サポーターが講座・教室の運営を担い、参加意識を高め、お互いに支え合う仕組みを作っている。
重症化予防のための取組としては、自治体と歯科医師会が連携し、在宅歯科診療等を行ったり、介護保険施設では多職種(歯科医師、歯科衛生士、管理栄養士、言語聴覚士等)がチームを結成し支援を行ったりしている。
地域における支援の仕組み作りに取組として、連携ツールの活用で機能低下の兆候を捉え、専門職に相談。研修会を通して課題とノウハウを共有し、「顔の見える」関係ネットワークを構築する。
調査のまとめとして
介護予防事業で口腔機能等の重要性と予防方法について学ぶ機会を提供すること。自治体が主導して、重症化予防のために歯科医療サービスの提供体制を構築すること。多職種の専門職が「食べること」の支援ネットワークを構築できるよう、支援に伴う課題とノウハウを共有すること。これらの取組が全国に広がることを厚生労働省では期待しているという。
(画像はプレスリリースより)
厚生労働省「高齢者の口腔と摂食嚥下の機能維持・向上のための取組に関する調査」
http://www.mhlw.go.jp/