進行期ホジキンリンパ腫を対象とした第3相臨床試験の結果を発表
武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品工業)は6月27日、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス(R)」の進行期ホジキンリンパ腫を対象とした第3相臨床試験の結果を発表した。
「アドセトリス(R)」は、2014年1月に再発・難治性のCD30 陽性ホジキンリンパ腫と再発・難治性のCD30 陽性未分化大細胞リンパ腫を適応として製造販売を取得、海外でも承認されており、CD30抗原を標的とする抗体と小官阻害作用を持つ低分子薬剤で、シアトルジェネティクス社の特許技術で結合させた抗体薬物複合体。
現在、ホジキンリンパ腫の標準治療薬はアドリアマイシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、ダカルバジンを合わせた療法(以下、ABVD)とされている。
一次治療の新たな選択肢となる可能性に期待
今回の試験は、「アドセトリス(R)」が一次治療として有用であるかを検討するために実施。
ABVD療法群と、「アドセトリス(R)」にABVDからビンブラスチンを除いたAVDを併用した投与群とを比較した結果、独立評価機関において「アドセトリス(R)」AVD投与群は2年無憎悪生存率は82.1%、プラセボ群は77.2%と有意な修正無憎悪生存期間を改善したことが認められたしている。
また、全生存期間の中間解析でも「アドセトリス(R)」AVD投与群に優れた傾向がみられたという。
武田薬品工業は、進行期ホジキンリンパ腫の一次治療の新たな選択肢となる可能性があるとしている。
(画像は武田薬品工業株式会社HPより)
武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2017/20170627_7780.html