専門家が挙げる重要ポイントは
交通政策審議会は4月7日、専門家で構成される「東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会」を開き、2030年頃に実現を目指す東京圏での都市鉄道のあり方について、提言案をまとめた。
平成26年に国土交通大臣から検討を要請(諮問)されていたものに対する答え(答申)としてまとめられたもの。
路線の新設や延伸・増強は合わせて24案あるが、そのうち「国際競争力の強化に資する都市鉄道」の点が極めて重要であるとして8案を挙げている。
路線新設・延伸案が並ぶ
8案は、羽田空港へのアクセス向上または、新幹線駅やリニア駅の東京駅・品川駅との連絡がポイントとなっている。
京成押上線と京急本線の相互直通運転で新東京駅へ直接連絡する路線「都心直結線」の新設は、千葉方面と神奈川方面から東京駅へのアクセス向上を目指すもの。
東海道線・りんかい線と接続する「羽田空港アクセス線」の新設で、渋谷新宿方面、東京駅、千葉市方面から羽田空港へ直接乗り入れを目指す。
東急多摩川線・京急空港線と直通運転する「新空港線」の新設により、東武東上線、西武池袋線から副都心線・東急東横線を経由して羽田空港に乗り入れを図る。
常磐新線を東京駅(または新東京駅)に延伸し、千葉・茨城方面から東京駅へ直通乗り入れすることを目指す。
なお、事業化については地元自治体と鉄道事業者とで連携しながら慎重に検討すること、と留意している。
また、これまでの審議会で答申してこなかった、駅空間、遅延対策、災害対策についても、今回の答申案に盛り込まれている。
(画像はイメージです)
国土交通省
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