アメリカ化学会のシンポジウムでの研究発表を紹介
カナダのメープルシロップ産業を代表するケベック・メープル製品生産者協会は3月15日、アルツハイマー病予防にメープルシロップが効果がある可能性を示す研究結果がアメリカ化学会年次会合で紹介された、と発表した。
この発表は、「カナダ産メープルシロップが、健康機能を高める自然食品群に仲間入り!!」という見出しで、研究成果の概要を伝えている。
それによれば、3月13日と14日に開催されたアメリカ化学会年次会合におけるシンポジウムで、メープルシロップを含む天然由来の食物が、アルツハイマー病を含む神経変性病の予防において効果が期待できる、という発表が24件あった。
発症原因となるプラークを蓄積・形成するタンパク質の”もつれ”を抑制
メープルシロップのアルツハイマー病予防の効果について2つの研究成果が紹介されている。
カナダ・トロント西部総合研究所のドナルド・ウェーバー博士の研究では、天然のメープルシロップの抽出物が、脳細胞で発見される2種類のタンパク質の凝集や誤った折り畳みを防ぐ手助けをする可能性があることを発見した。それらのタンパク質の凝集や不正な折り畳みは、アルツハイマー病や他の脳疾患を発症する原因となるプラークを蓄積、形成することがわかっている。
また、アメリカのロードアイランド大学がテキサス州立大学の研究者と共同で行った研究によれば、天然のメープルシロップの抽出物が、プラークを蓄積・形成するタンパク質の”もつれ”を抑制することを示したとともに、齧歯(げっし)動物を使った実験で脳細胞における神経保護効果があったとしている。
ロードアイランド大学の研究チームを率いたナヴィンドラ・シーラム博士は、
今後のヒト介入による更なる検証が必要とされますが、いま実験室での研究の段階で、カナダ産メープルシロップの高フェノール抽出物に、赤ワインに含まれる成分、レスベラトロールと同様の神経保護効果がみつかりました
(プレスリリースより)
と述べた。シーラム博士は、同シンポジウムのオーガナイザーでもあった。
プレスリリース(PDFファイル)
http://www.pure-maple.com/ケベック・メープル製品生産者協会 日本公式ホームページ
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