セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
2016年3月18日、塩野義製薬株式会社(以下、塩野義製薬)と日本イーライリリー株式会社(以下、日本イーライリリー)は、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤「サインバルタカプセル20mg・30mg」について、厚生労働省から「慢性腰痛症に伴う疼痛」に対する適応追加の承認取得を発表した。
サインバルタは、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込み阻害作用を介して、痛みを抑制する下行性疼痛抑制系を賦活化させることにより、慢性腰痛症に伴う疼痛において鎮痛効果を発揮すると考えられている。
背景
日本人が自覚している病気やけが等の中で、腰痛の訴えは多く、男性で1位、女性では2位と報告されている。腰痛は、急性腰痛と慢性腰痛に分けられ、痛みが3か月以上持続する状態を慢性腰痛と定義しており、慢性腰痛症に伴う疼痛は、QOLの低下を招くおそれがある。
サインバルタ 臨床試験結果
サインバルタの慢性腰痛症に伴う疼痛における、国内第III相臨床試験において、サインバルタ群はプラセボ群と比較し、有意な鎮痛効果を示した。さらに、国内第III相継続長期投与試験においては、50週の長期にわたり鎮痛効果の継続がみられた。
塩野義製薬と日本イーライリリーは、サインバルタの提供で国内における慢性腰痛症疼痛に対する治療の新たな選択肢として、QOLの改善に貢献していくことを目指している。
塩野義製薬株式会社 プレスリリース
http://www.shionogi.co.jp/company/news/2016/