厩舎の屋根の使い道
カナダ・オンタリオ州にある厩舎は、厩舎の屋根を変わった方法で活用している。
その方法とは、屋根を太陽電池パネルメーカーに賃借するというもの。
パネルのメーカーは、北米を中心にサービスを提供するStrathcona Energy International (SEI)。
メーカーは設置したパネルの発電による収益を得るかわりに、施設のオーナーに屋根スペースの家賃を支払う。
パネルの設置はメーカーが自費で行うので、オーナー側は設置の経費を支払う必要がない。
FiTよりも家賃収入
カナダ・オンタリオ州、オア湖地方は湖のほとりの自然豊かな地方。
約100エーカーの広さがある同施設の地権者Van Den Heuvel氏は、敷地内に422件の厩舎を建設した。
建物の屋根は真南に向いており傾斜角度は発電に最適な30度、太陽電池パネルを設置すれば1日に約100キロワットを出力する。
オンタリオ州には再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FiT、Feed-in-Tariff)があり太陽光発電で作った電力を電力会社に売る事ができる。
Heuvel氏は、パネルを設置した場合の用途として当初この制度の適用を考えたが、それよりも収益を期待できるパネルのレンタルを思いついたという。
パネルメーカーの企業グループStrathcona Energy Groupは、建物の所有者から屋根スペースを賃借。パネルの太陽光発電で利益を得るかわりに、屋根スペースの所有者であるHeuvel氏に家賃を払う。
カナダ・オンタリオ州は、クリーンエネルギーによる発電への転換を目指して2009年5月にFIT制度を創設。
大阪ガス、三菱商事、シャープの3社は、2012年にカナダ・オンタリオ州で太陽光発電事業を開始。オンタリオ州電力公社に対し、発電電力を1キロワット時当たり0.443カナダドル(約35円、2012年)で売電している。
(画像はイメージです)
strathcona-int.com
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