端部を拡径加工した鉄筋を使用する新工法
三井住友建設株式会社と片山チエン株式会社は、9月7日、鉄筋端部を鍛造により円すい台形状に加工して、プレキャスト部材の接合部で使用するTrunc-head(トランクヘッド)工法を開発したと発表した。
既に、高速道路橋といった床版工事への適用を目的に、床版試験体曲げ試験と、輪荷重疲労走行試験を行っており、これまでのプレキャストPC床版の接合方法とは、同等の性能を持っているとわかっている。
開発の経緯
建設業界の現場では熟練の職工不足が続いており、工場製作のプレキャスト部材を使用するといった、省力化による生産性の向上が必然となっている。
今回開発されたTrunc-head工法を、プレキャストPC床版などに用いることで、現場での接合部の鉄筋作業が、これまでの工法に比べて簡単になる。さらに、コンクリートが詰めやすくなり、施工の効率や品質向上が見込まれる。
今後の展開
同社は今後、新設のプレキャストPC床版工事だけでなく、老朽化したコンクリート部材の取り替え工事など、これから増えていくと予想されるインフラの維持更新事業への適用に向かって取り組んでいくとしている。
Trunc-head(トランクヘッド)工法は、特許出願中、意匠登録は登録第1551641号。
(画像はプレスリリースより)
三井住友建設株式会社のニュースリリース
http://www.smcon.co.jp/2016