製造部材の目視診断が課題
株式会社富士通システムズ・イーストは9月5日、株式会社巴コーポレーションと共同で、大型構造物の各部材に関する診断システムを開発したと発表した。すでに小山工場で製造されるトモエユニトラスを対象として実証実験を行っており、8月には仮運用を開始している。
鉄鋼業界ではCADの導入による設計業務のICT化は進んでいるのだが、製造部材の診断は目視が主流のままであり部材組立時の加工ミスや、検査漏れが及ぼす手戻り、作業遅延などが課題となっている。構造物についても大型化や複雑化している傾向があり、今後はさらに目視での診断が困難になると予測されている。
診断システムを開発
このシステムでは3次元CADで作成した製造部材の設計図と、製造部材の写真にAR技術を利用して重畳することにより、設計図と製造部材の差異を確認することが可能となる。
今回、富士通システムズ・イーストは3次元CADとAR技術を融合し製造部材診断を行うシステムを開発し、巴コーポレーションの小山工場にて、有用性を検証するための実証実験を行った。
巴コーポレーションはこのシステムを活用することによって、組み立てを行う前に製造部材が設計図通りに製造されていることを診断できるため、手戻りの防止や工期短縮が可能となる。
(画像はプレスリリースより)
株式会社富士通システムズ・イースト プレスリリース
http://www.fujitsu.com/jp/group/feast/resources/