デル株式会社が7月20日に発表
帝京大学医学部附属病院はDell XC630を導入した。これは、Nutanixのソフトウェアを基盤としているシステムで、デル株式会社のハイパーコンバージド・インフラストラクチャ・アプライアンスである。
従来の物は、新旧バージョンが混在し、それぞれのバージョンごとに仮想化基盤がサイロ化した状態になっていたために使いにくい物であった。
しかし、NutanixベースのDell XCハイパーコンパージド・インフラストラクチャ・アプライアンス「Dell XC630」は、SANやNASなどの専用ネットワークでサーバ群やストレージ階層を接続する必要がない上に、簡単に仮想化環境を構築することができる。
また、既存のクラスタに影響を与えずに1台ずつノードを追加することができるという点でも使いやすいという。
導入に至った背景
帝京大学医学部附属病院が導入したのには、病院情報システムのデータをリアルタイムに活用して仮説後すぐに検証するという需要が増えてきた背景がある。臨床研究においても、この仮説後すぐに検証できるというのが何よりも重要である。ビッグデータ解析の基盤として活用されている。
これまで、同大学医療情報システム研究センターが中心になって医療IT導入やシステム開発を行ってきた。2009年より病院の基幹システムのインフラとして仮想化基盤を導入していたものの、様々な需要に対して従来のシステムでは限界を感じるようになってきたのだ。
医療業界では、非常に機密性の高い個人情報を扱う必要がある。オンプレミスのサービスを簡単に構築できる結果、これまで仮想化基盤において存在してきた課題を解決できるという期待の元、今回の導入に至ったという。
Dell XC630は、信頼性・サポート力が高く、1Uから利用が可能であることに加えて、従来の製品と比較すると省スペース性の向上も喜ばれる理由の一つである。
尚、今回のDell XC630の導入は、電子カルテを大型プレイスするという計画に合わせた。Dell XC630の導入は簡単なために、システムの移行にも時間がかからなかった。また、コスト面においても、構築費用が従来の物よりも約3分の1削減に成功している。
今回は病院内すべてのシステムに導入したわけではない。今後、大規模なシステム改修や導入に合わせて、徐々に従来の製品からDell XC630へシステムを移行することを検討している。
帝京大学医学部付属病院
http://www.teikyo-hospital.jp/デル株式会社
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