長時間性能を維持する中詰材
奥村組は、7月28日、日鉄住金パイプライン&エンジニアリングおよびタックと共に、圧送性および充填性に優れたガスパイプライン用の中詰材を開発し、その有効性を確認したことを発表した。
トンネルを外殻としてガスパイプラインを敷設する工事では、トンネルとガス管の間の空間に、中詰材を充填する必要がある。これまで、ガス漏れ検知の観点から、エアモルタルやエアミルクを使用していたが、時間が経過すると材料分離を生じやすくなることが、課題として挙げられていたという。
特殊なエアモルタルを開発
今回開発した中詰材は、一度に中詰めできる距離が長くなることから、工期短縮につながり、トンネル内に充填用の配管を設置する必要がなくなることから、コストの低減にも貢献するものとして期待が寄せられる。
具体的には、特殊なエアモルタルを製造・開発。材料の基本配合は、セメント、ベントナイト、水だが、これらに、僅かのセルロースを含む特殊な流動化剤を添加したベースモルタルに、起泡剤を添加した。
その配合調整により、透気性を満たす空気量を維持しつつも、分離抵抗性および流動性に優れ、性能を長時間保持することができるという。
今後の展開
3社は、一度で延長500メートルを中詰めすることを想定した実証実験を行った結果、6時間を超えても優れた流動性と高い透気性性能を維持できたことを確認した。
この中詰材は、工期短縮やコスト低減にもつながる最適な中詰材。今後は、ガスパイプライン敷設工事において、広く提案していく方針である。
(画像はプレスリリースより)
奥村組 プレスリリース
http://www.okumuragumi.co.jp/news/日鉄住金パイプライン&エンジニアリング ホームページ
http://www.nspe.nssmc.com/タック ホームページ
http://www.tac-co.com/