進行止めとしておなじみのフッ化ジアミン銀がアメリカ小児歯科において導入
平成28年7月11日現地、日本ではむし歯の進行止めとして用いられているフッ化ジアミン銀が、アメリカ小児歯科においてむし歯の治療を目的に用いられ始めていると報じられた。
なおアメリカにおいては、当該治療薬はこれまで歯の鎮痛薬Advantage Arrestとして販売され、21才以上の者を対象に保険適用とされていた。
高額の医療コストによりむし歯治療を受けられない子供に
現在日本では、塗るだけでう歯(むし歯)初期の進行を抑えることのできる治療薬として普及している。またアメリカにおいては21才以上に限り保険適用にて歯科現場で用いられており、歯の鎮痛薬Advantage Arrestとしても販売されていた。
そしてアメリカでは、2才から5才のおおよそ4分の1の子供がむし歯を持っているが、医療額が比較的高いこと等から、治療を受けられずにいる子供がいるのも事実だ。そうした実情に合わせ、昨今の研究により初期段階のむし歯の進行を止めることが知られている。
これらのことから、保険適用外であるにも関わらずこれを用いる歯科医院が増加しているという。
子供へのむし歯治療に最適な方法
さらに、このフッ化ジアミン銀による治療はこれを塗るだけで治療が完了するので、子供が歯医者嫌いになる要因の一つであるドリルや注射を用いない。それから、初期段階でむし歯の進行を止めることができるため、とりわけ子供の脳にダメージを与えやすい全身麻酔を使用する治療の回避をはかれるのだ。
これらのことから、進行止めフッ化ジアミン銀による治療は子供のむし歯治療に適した、手段の一つといえる。
A Cavity-Fighting Liquid Lets Kids Avoid Dentists'Drills
http://www.nytimes.com/2016/07/12/