肥満症治療剤「Lorcaserin」の新剤形
エーザイ株式会社は、7月19日、肥満症治療剤「Lorcaserin」の新剤形である1日1回製剤「BELVIQ XR」が、米国食品医薬品局(FDA)より承認されたことを明らかにした。
「BELVIQ XR」は、患者の服薬利便性の向上をめざし、1日1回投与が可能となるよう設計された徐放性製剤。2016年秋に発売される予定となっている。
肥満症は大きな健康問題の一つ
現在、世界の成人の14億人以上が過体重であり、そのうちの約5億人が肥満であるといわれており、肥満症は大きな健康問題の一つとなっている。地域別に見ると、米国では約1.7億人、欧州では約1.5億人が過体重または肥満と考えられており、アジアでは中国で約1億人、日本では約2500万人が過体重または肥満と推計されている。
「Lorcaserin」は、米国のアリーナ社が創製した新規化合物。選択的に脳内のセロトニン2C受容体を刺激することで、摂食の抑制および満腹感の促進を行うと考えられている。同剤は2012年6月、FDAより承認を取得。2013年6月に「BELVIQ」の製品名で発売されていた。
服薬利便性の向上を果たした
今回承認を取得した「BELVIQ XR」は、1日2回投与の「BELVIQ」錠剤に対して、1日1回投与を実現することで服薬利便性の向上を果たした。この承認は、エーザイおよびエーザイの米国子会社であるエーザイ・インクが、商業化に関する独占的ライセンス契約を締結しているアリーナ社が取得している。
エーザイは今後も、肥満症の内科的治療分野におけるさらなるアンメット・メディカル・ニーズの充足に貢献していくという。
米国FDAが肥満症治療剤lorcaserinの1日1回製剤「BELVIQ XR」を承認 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201652.html