ヒスイ産業取り引き300億ドル以上 GDPの半分を占める
資源の乱用などを調査する国際的な団体が、ミャンマーのヒスイ産業について調査を行い、結果を公表した。
Global Witnessのレポートによれば、2014年、ヒスイ産業による利益は300億ドル以上で、ミャンマーの国内総生産の約半分を占めているという。実際には、この他に中国との違法取り引きによる利益などが加わると考えられる。
レポートでは、「ヒスイ産業はミャンマーの現代史上、最大の天然資源」としている。
密輸、汚職など、腐敗したシステムを指摘
ヒスイ産業の実態は、密輸や政府の汚職に大きく関わっている。レポートによれば、ヒスイの採掘や取り引きは、軍の上層部や薬物取引業者が支配しており、腐敗したシステムの上に成り立っているという。
カチン州では多くの人々がヒスイ産業で生計を立てている。また、反政府勢力の資金調達に利用されているとの報告もある。
ヒスイの多くはアクセサリーとして中国に売られている。中国では、ヒスイは歴史的なステイタスシンボルとして貴重な存在だ。昨年、香港のオークションでは、ヒスイのネックレスが2700万ドルで競り落とされた。
ミャンマー政府は、ヒスイの生産量や取引量について、極少量が売却され、残った物はストックされていると報告している。
Global Witnessは、あえて選挙前にこの調査結果を公表した。レポートは、
誰が次期政権をリードすることが、カチン州民、ミャンマー国民にとって正しいのか。ヒスイ産業の実態を改善するのは誰か。選挙はこれを見極める良い機会である。(Newsweekより)
としている。
(画像:Voice of Americaより)
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