クローズド型最終処分場「エコアくまもと」
鹿島は、熊本県に建設中の公共関与管理型最終処分場において、最先端の遮水機能を導入し、漏水による地下水汚染を回避する最終処分場を実現した。
最終処分場の建設では、環境保全や周辺環境への配慮を明確に示さなければ、地域住民の理解は得られない。
今回の処分場の周辺地域では、井戸水が生活用水として用いられていることもあり、地下水が汚染されるのではないかという住民の不安を払拭することが必須だった。
鹿島独自の技術と工法
クローズド型の処分場を覆う大きな屋根。この屋根を支える柱を浸出水が集まる底面から外し、外柱で支える外殻構造にすることで遮水上の弱点をクリアした。
また、浸出水を集めるピットで、漏水の発見や補修を簡単に行うために、集水ピットを法面部に沿わせる形状にし、内部に点検用の階段を配した。
長期間の維持管理
同処分場では、30~40年という長期にわたる遮水性能を維持させるため、底面部では二重の遮水シートとベントナイト混合土による多重遮水構造を採用。また、工場で一体化した遮水シート成形品により複雑な接合部での漏水リスクも低減させた。
更に 漏水検知システムにより、万一の漏水に対応。誤差1mの範囲内でどのシートのどこの場所から漏水しているかを検知できるため、素早い対応が可能となった。
同社では、今後の最終処分場は、安全・安心な施設であることに加えて、長期間にわたる運営や維持管理能力が必須であると捉え、同本工事で得たノウハウを更に発展させ、積極的に提案していく予定だ。
(画像はプレスリリースより)
鹿島建設株式会社 プレスリリース
http://www.kajima.co.jp/