“仁”に基づく江戸時代の医療
江戸時代の医療を紹介する特別展「医は仁術」が、東京・上野の国立科学博物館で、6月15日(日)まで開催されている。
現在の日本の医療は世界最先端の一角を担うが、その原点は江戸時代にあるといわれる。江戸時代の医療は、中国に由来する漢方医学を中心としていたが、18世紀の『解体新書』以降は西洋からの蘭方医学が急速に広がっていった。
当時の日本では、儒教思想の一つである「仁」(=“他を想う心”)が重視されており、医療も「医は仁術」として行われた。そうしたなかで、漢方医学と蘭方医学がどのように発展し、人々の健康と生命に貢献してきたのかを探る。
初公開や新発見の資料と最先端医療を紹介
この特別展では、当時の資料や、医療道具などを展示。77年ぶりに発見された杉田玄白らの直筆の書巻や掛け軸、山脇東洋の人体解剖の記録図『蔵志』原本が初公開される。
また、最先端医療として、3Dプリンターによる臓器モデルや人体のプロジェクションマッピングも紹介。テレビドラマ「JIN‐仁‐」に出演した大沢たかおさんがスペシャルナビゲータを務め、音声ガイドのナレーションも担当する。
「医は仁術」
会期:2014年3月15日(土)~6月15日(日)
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)
開館時間:午前9時~午後5時(金曜日は午後8時まで)
休館日:毎週月曜と5月7日(水)(3月24日、3月31日、4月28日、5月5日は開館)
入館料:一般・大学生1,500円、小・中・高校生600円
医は仁術
http://ihajin.jp/