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2024年11月23日(土)
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東大病院、白血病治療薬臨床試験問題めぐる中間報告を発表

東大病院、白血病治療薬臨床試験問題めぐる中間報告を発表

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ノバルティス ファーマ社員が医師主導臨床研究に不適切な関与
ノバルティス ファーマ株式会社(以下、「ノ社」)の社員らが、自社の白血病治療薬に関する医師主導臨床試験であるSIGN研究に関与していたことが発覚した問題で、同試験研究を主導した東京大学医学部附属病院は3月14日、内部調査の中間報告を公表した。

SIGN研究は、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科に事務局を置く研究会組織であるTokyo CML Conference(TCC)が行っている多施設共同の医師主導臨床試験。22の医療機関が参加し、2012年5月より開始された。

チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)であるイマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブを内服している慢性期慢性骨髄性白血病(CML)患者の副作用をアンケート形式で調査し、その後、副作用マネージメントを実施しても改善しない症例において、ノ社のニロチニブへと切り替え、副作用症状の改善度合いを検討するものだった。

このSIGN研究に関し、ノ社社員が研究の計画段階から関与していたほか、データの運搬や解析、事務作業を行うなど、不適切な関わりをもっていたことが報道された。中間報告は、この報道を受けて設置された「SIGN研究特別調査 予備調査委員会」の調査によるものだ。

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(この画像はイメージです)

患者情報などを提供、信頼性を損ねる重大な過失と謝罪
調査は、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科の黒川峰夫教授、南谷泰仁講師、技術補佐員へのヒアリング、ノ社のMR、執行役員、事業部長へのヒアリング、提出を受けた書証などによって行われている。

その結果、患者へのアンケート調査は255例で実施され、ニロチニブへの切り替え登録は12例で行われていたこと、こうした全参加施設における症例登録票のコピーなど、個人情報を含む患者情報および研究進捗状況が担当のノ社社員の手に渡っていたことが明らかになったという。

現時点でデータの改ざんなどは確認されていないものの、今回こうして明らかになった事実は、本来研究対象の製品を販売する企業とは独立して実施されるべき医師主導の臨床研究として適正性を欠いたものであり、東京大学医学部附属病院は、臨床試験の信頼性を損ねる重大な過失があったと謝罪。患者の個人情報流出に関し、患者保護の観点から早急に適切な対応をとるほか、再発防止のため、利益相反の管理と臨床研究の信頼性確保に関する教育を職員に徹底するとした。

コピーを渡した部下の担当医師は、こうした行為に関し、不適切との認識がなかったと説明しているといい、同大学本部がさらに調査して、関係者の処分を検討するとしている。

またノ社でも、このSIGN研究をめぐる問題について、すでに社外の専門家による調査を進めており、真相究明に取り組んでいるという。ノ社では、この調査結果を待って適切な再発防止策を講じるとしている。 (紫音 裕)


外部リンク

東京大学 「SIGN研究特別調査 予備調査委員会中間報告書」平成26年3月14日版
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/vcms_lf/20140314-1.pdf

ノバルティス ファーマ株式会社 発表文
http://www.novartis.co.jp/nilotinib/s/20140314.html

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