北海道PCB廃棄物処理施設設置工事(増設)
新日鉄住金エンジニアリング株式会社環境ソリューション事業部は、2010年12月に日本環境安全事業株式会社から株式会社日本製鋼所、株式会社神鋼環境ソリューションとともに室蘭P2異工種建設工事共同企業体(JV)で受注した「北海道PCB廃棄物処理施設設置工事(増設)」を竣工し、10月に操業式を行った。
PCBはポリ塩化ビフェニルを略したものだ。熱に対して安定感があり、電気の絶縁性が高い。また耐薬品性にも優れていることがメリットだ。加熱や冷却用熱媒体や変圧器、コンデンサなどの電気機器の絶縁油、可塑剤、塗料、ノンカーボン紙の溶剤などに使われている、しかし生体に対しての毒性が高く、発がん性があり皮膚障害や内蔵障害、ホルモンの異常などを引き起こす。
(画像は新日鉄住金エンジニアリング株式会社ニュースリリース)
確実にPCBを分解
特長は、洗浄や加熱分離では処理困難な多種多様なPCB汚染物をドラム缶やペール缶などの容器に密封し、一括処理する。また15,000℃以上の高温プラズマと1,200℃以上の溶融浴の相乗効果によって、炉内のPCBを分解し、無害化する。
そして恒温チャンバにて排気を1,200℃の温度、2秒以上の滞留時間を確保するため、排気中のPCBを確実に分解する。
2008年5月から操業しているトランス・コンデンサ、PCB油類を処理する当初施設に隣接して増設し、当初処理施設では処理できない安定器などのPCB汚染物をプラズマ溶融分解方式で処理する。
当社は、北九州PCB廃棄物処理施設I期及びII期、北海道PCB廃棄物処理施設の当初施設にも携わっており、プラズマ溶融分解方式は日本環境安全事業株式会社北九州事業所でも採用されている処理方式だ。
(建設概要)
(1)工事名称:北海道PCB廃棄物処理施設設置工事(増設)
(2)発注者 :日本環境安全事業株式会社
(3)元請 :室蘭P2異工種建設工事共同企業体(JV)
(4)建設場所:北海道室蘭市仲町
(5)処理能力:12.2トン/日(PCB汚染物等量として)
(新日鉄住金エンジニアリング株式会社ニュースリリースより引用)

新日鉄住金エンジニアリング株式会社 ニュースリリース
http://www.eng.nssmc.com/news/detail/200