助成回数を撤廃
国の制度改正により今年4月1日から不妊治療の助成金の一部減額や、助成金支給の対象年齢について年齢制限を設けるべきか話し合いが行われる中、鳥取県では、特定不妊治療に対する助成を拡充するため、現在年間2~3回となっている助成の回数を撤廃することを明らかにした。日本海新聞(本社:鳥取市)が今月25日付で報じている。
現在、同県では、国の基準の沿った助成が実施されており、クーポンを併用するなどして、治療内容により1回当たり17万5千円または8万7500円の助成が行われている。不妊治療に取り組んだ初年度は年3回まで、2年目以降は年2回まで(ただし、通算で10回を超えない)を通算で5年目まで助成する形式だ。
しかし、これを超えて治療を受ける場合は、全額自己負担となるため、患者の負担額も増大することから、同県では6月の補正予算案に、特定不妊治療に対する助成の必要経費を計上し、特定不妊治療に対する助成を拡充することにした。適切な時期に必要な回数の治療を集中的に受けることで、妊娠の確率を高める意向だ。準備が整い次第実施するとのことで、早ければ7月から改正する。
1回につき7万8千円を助成
新たな助成では、医療機関などから聞き取り調査をした結果も踏まえ、国の基準を超えて治療を受ける場合、1回につき7万8千円を助成。回数の制限は設けられていないが、開始から5年目までの治療が対象となる。
国の基準に沿った助成が中心の中、「小さい支えが大きな安心 子育て王国 鳥取県」をうたう同県独自の取り組みは、多くの不妊患者に勇気を与える政策だ。全国の自治体に広がることを願わずにはいられない。
日本海新聞
http://www.nnn.co.jp/news/130525/20130525010.html鳥取県子育て王国推進局
http://www.pref.tottori.lg.jp/80867.htm