高性能、低コストの利点を交通インフラ整備に活用
大林組は8月26日、摩擦型制振装置「ブレーキダンパー」を、橋梁分野にも実用化すると発表した。
ブレーキダンパーは自動車のブレーキを応用し、大林組が1990年代後半から開発に着手した制振技術。高機能でありながら低コストで量産できる点が評価され、建築分野での新築工事や耐震補強工事で実績を上げてきた。
これまでの実績や知見を生かし、「ブレーキダンパー」の適用分野を広げ、橋梁分野での実用化を進める。
(画像はプレスリリースより)
新設、既設用に2種類のブレーキダンパーを新開発
屋外の大型構造に適用させるため、材料や塗装を見直し、耐久性や耐候性を高めるとともに、大規模構造でも高い制振性が発揮できる「ブレーキダンパー」を開発した。
新たに開発されたのは「橋梁用ブレーキダンパー」と、「斜材組み込み型ブレーキダンパー」の2種類。
「橋梁用ブレーキダンパー」は、新設橋梁にも使える耐震装置。地震時の揺れ具合は、橋梁の上部と下部では異なるため、上部構造と下部構造をつなぐように設置して、エネルギーを吸収する。
「斜材組み込み型ブレーキダンパー」は、既設トラス橋向けの耐震補強装置。ブレーキダンパーをトラスの斜材に組み込むため、地震時の変形やたわみを防ぐとともに、橋梁全体の揺れを抑える効果がある。
株式会社大林組のプレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/press/news20140826_01