難治性悪性腫瘍に対する免疫細胞療法の治験
九州大学には共同研究部門制度という制度がある。それを利用することで、株式会社メディネットは九州大学先端医療イノベーションセンターの中に「先進細胞治療学研究部門」を設置し、様々な共同研究をしている。
同研究部門において、難治性悪性腫瘍に対する免疫細胞療法(CA-MED-NK001療法)に関する臨床試験を開始すると11月21日に発表した。
臨床試験の目的
この臨床試験では、難治性悪性腫瘍に対する免疫細胞療法(CA-MED-NK001療法)の安全性を確認することと、目標細胞を安全に投与することができる量を調べることが目的で、二次的に抗腫瘍効果の評価も行う。また、同臨床試験では同社が開発したNK細胞などの培養技術を使用する。
臨床試験の内容
同臨床試験は、適応基準を満たした難治性悪性腫瘍の患者を対象とし、患者の末梢血を採取する。そこから分離した免疫細胞を、2週間程度培養し、増幅・活性化したNK細胞を主成分とする細胞製剤(CA-MED-NK001)を静脈に注射。
合計6回投与し、安全性を評価する。安全な細胞投与量を評価するために、投与細胞数を3段階に分けてだんだんと増やしていく。各段階で少なくとも3人の患者に投与し、合計で9名が試験の対象となる。また二次的な項目として、有効性や免疫学的反応性の評価も行う。
細胞医療製品としての承認の獲得
同研究部門では、この臨床試験の結果や実験手順を活用し、平成26年11月25日に施行される予定の「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の下、細胞医療製品として承認されることを目標にしている。
株式会社メディネット プレスリリース
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