条件付きMRI対応
心臓ペースメーカを埋め込んでいる患者に対する磁気共鳴画像(MRI)検査は原則禁忌である。
心臓ペースメーカ本体がMRI検査によって電磁干渉を受けるほか、MRI装置が発生する静的・動的電磁界が金属としての心臓ペースメーカやペーシングリードに作用するためであり、さまざまな合併症の報告に加えて死亡例の報告もある。
MRI検査対応可能とする心臓ペースメーカおよびペーシングリードが開発されてきたが、日本医学放射線学会、日本磁気共鳴医学会、日本不整脈学会は共同でMRI 対応植込み型不整脈治療デバイス患者の MRI 検査の施設基準を策定した。(2012年8月策定、2014年1月改訂)
この施設基準を満たす施設において使用可能な心臓ペースメーカとペーシングリードを「条件付きMRI」対応として厚生労働省が薬事承認することとなった。
IsoFlex Optimペーシングリード
IsoFlex Optimペーシングリードは2011年から販売されてきたが、2014年11月25日セント・ジュード・メディカルが薬事承認を取得したことにより一定の条件のもとMRI検査が可能となった。
また、心臓ペースメーカが条件付きMRIでない場合には、条件付きMRI対応ペースメーカシステムに交換することにより、一定の条件の下MRI検査が可能となる。
IsoFlex Optimペーシングリードは、セント・ジュード・メディカル独自のOptim絶縁被覆素材をリード本体に使用している。
Optim素材は生物学的に安定しており、耐久性のある高機能シリコーンの柔軟性と、ポリウレタンの引き裂き抵抗力、耐摩耗性の性能を併せ持つとのこと。
(画像はプレスリリースより)
セント・ジュード・メディカル プレスリリース
http://www.sjm.co.jp/release/docs/IsoFlex%20Optim_PressMRI対応植込み型不整脈治療デバイス患者のMRI検査の施設基準
http://www.jsmrm.jp/common/fckeditor/editor/filemanager