自宅アパートで餓死
埼玉県さいたま市で20日、60代の夫婦と30代の息子3人が、自宅アパートで餓死しているのが発見された。
家賃、電気、ガス滞納も生活保護なし
3人が死亡していた部屋には、食べ物らしきものがなく、水の入ったペットボトルが残されていただけだった。
金銭も1円玉数枚しか見つかっておらず、困窮したあげくの餓死とみられる。死亡していた一家は、さいたま市に住民登録しておらず、生活保護を申請していなかった。
昨年夏ごろから家賃を滞納しており、昨年12月ごろから、電気・ガスなどのライフラインも止められていた。
近隣住民が生活保護の申請を助言したが、一家はこれを拒否したという。
両親は65歳以下、息子は30代という年齢から、就労できない年齢ではないため、親戚に気後れしたのではないか、と推測される。
同じ埼玉県で1800万円を受給したケースも
長引く不況を受け、生活保護受給者は急増している。増加の背景には、申請に対するチェックの甘さもある。
埼玉県では2008年、約100km離れた群馬県の整骨院に通うタクシー代14万円などを生活保護費の一部として請求した暴力団員が逮捕されている。
この事件で逮捕された崔鳳海容疑者(当時60)は、2003年から生活保護を受給していたが、その間に同様の手口などで、在住する埼玉県深谷市から1800万円を受け取っていた。
この間、当然、深谷市職員は事情を知っていたはずだ。にもかかわらず、支給し続け、一方では、救われるべき困窮者に対して、ハードルを上げている。
役所で申請を通したければ恫喝すればいい、と自らの受理基準を宣伝しているようなものだ。
◆さいたま市
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