島田市がれき受け入れで大混乱
静岡県島田市が岩手県山田町の被災がれき受け入れを表明した。反対運動を行う人たちに浴びせられる言葉がなかなかにひどい。
「とにかく迷惑な山本太郎……」
同市に対する反対運動には、俳優の山本太郎氏も駆けつけ、講演会を開いた。
ミルフィーユ状に重なっているがれきの放射線量を量ることは事実上不可能であり、放射性汚染物を移動拡散することは、国際的な合意に違反する、との内容だった。
こういった活動について民主党の関係者はTwitter上で下記のように評した。
山本太郎、とにかく迷惑でしかない。ここまで来ると立ち止まって考え無いように自分に暗示でもかけてるのだろうか…
dedeimin 2012/02/17 16:30:36
市長が「利己主義者は静岡県を通らないでください」
また、受け入れを表明した島田市の桜井勝郎市長が、反対派の質問に対して送ったとされるメールも、ネット上で物議を呼んでいる。
貴方みたいな勘違いしている利己主義者は、静岡に来てもらわなくて結構です、静岡の産物も買わなくて結構です、旅行も来なくて結構、他に行くときも静岡県を通らないで下さいお願いします、こちらから丁重にお断りします、(原文まま)
がれき利権の象徴! 産廃業者の社長
がれき受け入れに賛成する人たちは、反対派をしばしば「利己主義者」と評する。桜井市長も産経新聞のインタビューに対して下記のように語り、自身の義心を強調する。
「義を見てせざるは勇なきなり、だ。被災者の苦境を思えば、援助できる者が援助するのは当たり前。自治体のトップは腹をくくって恐れず、がれきを受け入れるべき。『最終処分場がないから』なんて言い訳だ。気持ち次第なんだから。この際、首長の独断でがれき処理をやるべきだ」
しかしながら、「不利益の共有」を語る人の背景にひそむ利権は単純だ。
桜井勝郎氏は市長に当選するまで、地元で「桜井資源」という会社の社長を務めていた。名前を見てわかるとおり、産廃業者である。現在、同社は息子である桜井洋一氏が社長に就任している。
島田市の特産品はお茶だ。がれきの最終処分場近隣には、お茶畑が広がるという。お茶の売れ行きが落ちることは、同じく産経新聞の取材に対して、市長自身が認めている。
にもかかわらずの強硬姿勢には、「義を見てせざるは……」ではなく「利を見てせざるは……」という言葉が似合う。
島田市民にとって迷惑なのは、山本太郎ではなく、もう少し決定権を持つ人物なのではなかろうか。
◆島田市 ようこそ市長の部屋へ
http://www.city.shimada.shizuoka.jp/hisyokouhou/sityounoheya/sityou_top.jsp◆桜井資源株式会社/本社工場
http://nttbj.itp.ne.jp/0547376138/index.html