エジプトの国営紙が報道
エジプト北部のダバアで原発予定地から放射性物質が盗まれた。エジプトの国営紙アルアハラムが19日に報じた。
職員は出勤拒否
盗難があった当時、原発の職員は治安の悪化を理由に出勤していなかったという。盗まれたのは、放射性物質が入った金庫1つと、破壊された別の金庫の中身。
建設予定地では先週、原発建設反対を訴えるデモ隊と、軍警察が衝突し、けが人も発生していたという。
ダーティボムの原料に?
放射性物質の盗難は、世界では珍しくない。南アフリカ共和国では2007年にペリンダバの各施設が武装集団に襲われ、保管していた核物質が盗まれそうになった。
南アフリカはかつて核兵器を所有していたが、核拡散防止条約に加盟後、核兵器を廃棄した、と発表した。
国連:国際原子力機関(IAEA)のモハメド・エルバラダイ事務局長は、講演で「核物質の東南は不気味なほど多い」と語っている。
もっとも、IAEAの職員や専門家は、世界中でこれまでに盗まれた量をすべて合わせても核兵器1個分に満たない、とする。
ただ、放射性物質をばらまき、環境を汚染するためのダーティボムなら、こういった盗難核物質でも製造は可能だという。

◆ロイター
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE80I01X20120119◆ニューヨーク・タイムズ
http://www.nytimes.com/2008/10/28/world/28nuke.html?