「公平感」を保つために
民主党の税制調査会は19日、消費税増税と社会保障の一体改革を議論する中、富裕層への増税を検討し始めた。
あわせて2015年には消費税を10%に引き上げる方針が示された。消費税は低所得層にとって負担感が大きい。富裕層への増税は公平感を確保するためと見られる。
ばらまき型ではそれでも財源不足
専門家の中には、高福祉に重点を置いた民主党の改革では、消費税10%への増税でも財源が不足する、という見方もある。
ロイターでは、消費税20~25%が必要、と分析する記事を掲載しており、民主党の方針を「身の丈に合わない年金大盤振る舞い」として批判した。
増税で富裕層は海外へ?
1989年の消費税導入以来、所得税については何度も減税されてきた。税負担の公平化を目指すため、とされているが、富裕層への税率を高めると、海外に移転する層が増え、結局税収増につながらないためでもある。
放射性物質による汚染が続く中、経済的な余裕があれば日本を脱出したい、と考える人は、以前より格段に増えている。
最悪のタイミングで政策決定するのは、民主党の十八番と言えるかもしれない。
◆ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK068840020111219