宮崎県で半数の葉たばこ農家が廃作
葉たばこ生産量で熊本に次ぐ全国2位の宮崎県では、5割以上の農家が来年以降の廃作を決めた。
たばこ税増税などにより、たばこの販売量が落ち込む中、廃作奨励金が支払われるためだ。
98%が「転作して農業を続ける」
宮崎県では今年まで農家795戸が1475ヘクタールの農地で葉たばこを栽培してきた。このうち435戸が来年以降の廃作を決めた。
県では、これらの農家にアンケート用紙を送付。403戸がこれに答えた。廃作後の方針については、この項目に回答した378戸のうち、372戸が「転作して農業を続ける」と回答。
転作する作物として、サツマイモ、サトイモ、ジャガイモなど、葉たばこと栽培時期の重なる露地野菜が大半を占めた。
また転作に際して希望する支援は半数にあたる202戸が「補助事業や資金の情報提供」と答えた。
葉たばこ価格は国際価格の3倍
葉たばこの生産はもともと、たばこ事業法の第一条に基づいて、手厚く保護されてきた。
同法では、「製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ」に「所要の調整を行う」としており、補助金拠出の根拠となっている。
JTの葉たばこ購入価格は、国際価格の約3倍に上るが、これも同法により義務づけられているためだ。
小宮山厚労省は就任以来たばこ増税をうたっており、復興財源に充てる方針だが、その前にこういった補助金依存体質を清算することで、無駄な税負担をなくすべきではなかろうか。

◆JT たばこワールド
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http://www.zenkoku-tabakoya.jp/index.html