関東全域に水没の危険性
今年1月、4年以内に70%の確率で首都圏に直下型地震がやってくる、との予想を東京大学の地震研究所が発表した。地震による水没被害をシミュレートできるサイト「Flood Map」では、津波で海面が上昇すると、埼玉県などでも多数の街が水没する様子が確認できる。
水没の原因は利根川と荒川
同サイトでは、利用者が設定した津波の水位ごとに、水没地域がマップ上に示される。たとえば水位設定を5mにすると、江戸川区や葛飾区などの大半が水没するほか、内陸部の越谷市、春日部市などでも一部地域が水没する。
茨城県では、取手市、柏市など、海からかなり遠い地域でも水没がみられる。大きな川沿いには、海抜の低い地域が多いためだ。東京や埼玉は荒川、茨城県は利根川により、浸水地域が思いもよらぬ内陸まで広がる。
30mでは関東圏全滅、非難も困難
さらに水位を30mにまで上げると、関東平野のほぼ全域が水没し、北端は栃木県にまでおよぶ。千葉県は孤島と化し、鉄道や車での避難も不可能になる。
関東地方からの脱出ルートは限定される。東名高速道路、東海道新幹線などは相模川沿いに低地が広がる神奈川県の平塚付近で断絶されてしまう。
唯一、中央道は生き残りそうだが、車が集中すれば、渋滞で身動きがとれなくなることも予想される。逆に、救援物資の運び込みも困難になると考えられるため、自衛のため、食料や水の備蓄が求められる。
◆Flood Maps
http://flood.firetree.net/