男性の未婚率35年で10倍に
50代男性で生涯一度も結婚したことがない人の比率が、統計を取り始めて以来はじめて20%を超えた(2010年時点)。わずか2.1%だった1975年から、35年で10倍に急増したことになる。
結婚できないのは「いい男がいないから」
結婚のもたらすメリットには、精神的・生活的・経済的なサポート関係が大きいとされてきた。
近年、コンビニやサービス業が普及する中、生活面でのサポートを結婚に頼る必要性は薄れている。
経済的には安定した収入が見込める職種に就く「いい男」が減少。将来の安心を男性の収入に負うところが大きい日本の婚姻関係は成り立ちにくくなっている。
経済的な不安を抱えたままの結婚は、かえって精神的な不安を増幅するものであり、サポート効果は薄い。経済的な落ち込みが、非婚率上昇の大きな要因となっている。
高学歴の女性が増えたことも一因といわれる。男性と同じく職場でキャリアを積む女性が増加しているが、女性にとっては結婚がキャリアアップの障害となることも少なくない。
自由に転勤の辞令に応じることができず、出産によってキャリアが中断する可能性もあるためだ。
こういった仕事面でのデメリットと結婚の価値を比較した場合、よほど経済的に余裕のある男性でなければ、「いい男」とは感じられない。
「恋愛大国」韓国でも
お隣の国韓国は、恋愛を重視する国といわれるが、経済危機以来やはり非婚率が上昇している。
40~44歳の非婚率は、95年には2.6%にすぎなかったが、2008年の通貨危機以来上昇。2010年には14.8%にまで達した。
韓国は大卒女性の就労率が一般女性より低いなど、日本以上に男性の収入で一家の経済をまかなう傾向が強い。
国家経済の凋落と非婚率上昇が足並みをそろえる様子を見れば、同様の社会構造では、経済が結婚に大きな影響を与えることが読み取れる。
非婚率の上昇は当然のことながら少子化に直結する。福祉財源の確保には、消費税によるパッチといった小手先の対策ではなく、経済の立て直しこそが王道といえそうだ。
◆yomiuri online
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20120501-OYT8T00128.htm◆中央日報
http://japanese.joins.com/article/204/147204.html