復興庁が罪深い予測図を発表
復興庁は22日から福島第1原発事故で放出された放射性物質による汚染の将来的な予測図をホームページ上で公開している。
原発がある大熊町や双葉町では、20年後でも空間放射線量が50ミリシーベルト/年を超えるものと予想されている。
10年後も6市町村が「居住制限」
今回発表された予想は、昨年11月に行われた航空モニタリング調査をもとに、空間線量の年間積算量を予測したもの。
2012年3月末、2013年3月末、2014年3月末、5年後の2017年3月末、10年後の2022年3月末、20年後の2032年3月末と計6つの予測が公開された。
5年後でも南相馬市や飯館村など、7市町村が「居住制限区域」にあたる20ミリシーベルト/年を超える予想となっている。
予想されているのは空間線量のみ
その他の地域については、順次線量が下がるものと予測されているが、これはあくまで空間線量のみの試算である。
空気中の粉塵を吸い込むことや、地域の食べ物、水を口にすることでより深刻な内部被曝を受けるが、この分に関しては加算されていない。
復興庁では今回の予測図について、帰還計画を立ててもらうために発表した、としている。危険な地域への帰還をうながす結果になりかねないため、子どもがいる家庭などでは、慎重な検討が必要だ。
◆空間線量計の予測
http://www.reconstruction.go.jp/topics/shiryo3.pdf