気管カニューレが外れた?
今年の1月、愛知県心身障害者コロニー中央病院(春日井市・飯尾賢治院長)に脳性まひで入院していた9ヶ月の男児が死亡するという事故がおこった。男児は自力呼吸をすることができないため、同月17日に気管切開の手術を受けたが、術後に装着していた「気管カニューレ」が外れたことで低酸素症に陥り、23日に心不全で死亡したとみられる。
肺が圧迫された状態だった
男児は17日に気管切開の手術を受けたが22日に低酸素状態になり、看護師らが処置を施したが容態が悪化して15分後に心停止になった。レントゲン検査の結果、肺以外に空気がたまって、肺が圧迫されていたことが判明した。このことが原因でうまく呼吸できなかったとみられる。一時は心臓マッサージで心停止状態は脱したが、翌日の23日に男児は死亡した。
同病院は
「気管切開した患者の対応には慣れていたが、カニューレが外れているという発想はなかった。事故を100パーセント防ぐ方法はないが、発生時に適切に対応できるようにしたい」(中日新聞)
とコメントしている。
カニューレは気管を切開した時に「空気の通路」として用いられるパイプ型の医療器具。男児は脳性まひの影響で日頃から体を反らす行動があったことから、その時にカニューレが外れてしまったと推測される。
愛知県心身障害者コロニー中央病院
http://www.aichi-colony.jp/中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012031790085318.html