暴落! 価格が1/30に
インド特許庁は12日、独バイエル社が販売するがん治療薬「Nexavar」について、同じ成分のジェネリック薬を製造する許可をインドの製薬会社ナトコに与えた。この措置で、薬価は1/30以下になるという。
インド独自の国内法
インドは「途上国の薬局」と呼ばれており、ジェネリック薬品の製造を国家的な産業としている。
安価で質が高いため、国境なき医師団ではエイズ治療薬の80%以上を同国で調達している。
1995年にWTOに加盟する際、特許権についても国際的な取り決めに同意したが、同時に薬を必要とする国内の患者がより安価な必須医薬品を入手できるよう、国内法を整備した。
その結果、特許許諾から3年をへた薬品については、「必要がある」と認定された場合には、ジェネリック版の製造を認める特許強制実施許諾を担保した。
今回の許諾では、初めてこの法律が適用された。その結果月額5,500ドル(約45万円)必要だった薬が175ドル(約1万4,500円)で入手できるようになるという。
バイエルの価格が高すぎるので
インド特許庁はこの決定について、バイエル社が適正な価格で薬価を設定せず、インド国内に十分な量の薬を提供していないため、とした。
特許権が切れる2020年まで、バイエル社にはナトコ社の売り上げ分から、6%を特許料として支払う。
◆バイエル薬品株式会社 ネクサバール総合情報サイト
http://www.nexavar.jp/index.html