地方自治体からの反論
東日本大震災から1年を迎える今月11日、テレビ各局では追悼番組を報道した。その中で、しきりに語られていたのが、「がれき受け入れ」のお願いだ。
こういった報道を受け、受け入れへと誘導されつつある世論に、徳島県の環境整備課ではHPに反論を掲載した。
「無知から来る身勝手な言い分」
同コメントは、徳島県の公式ホームページに寄せられた一般市民の声に対して回答したもの。
元となる一般市民の声は、下記のようなものだった。
タイトル:放射線が怖い? いいえ本当に怖いのは無知から来る恐怖
東北がんばれ!!それってただ言葉だけだったのか?東北の瓦礫は今だ5%しか処理されていない。東京、山形県を除く日本全国の道府県そして市民が瓦礫搬入を拒んで
いるからだ。ただ放射能が怖いと言う無知から来る身勝手な言い分で、マスコミの垂れ流した風評を真に受けて、自分から勉強もせず大きな声で醜い感情を露わにして反対している人々よ、恥を知れ!!
徳島県の市民は、自分だけ良ければいいって言う人間ばっかりなのか。声を大にして正義を叫ぶ人間はいないのか? 情け無い君たち東京を見習え。(徳島県公式HPより転載)
これに対して、徳島県の環境整備課は、低レベル汚染物質に対する国際基準などを紹介。国の埋め立て基準が、事故前の基準に照らしても、また国際的な基準に照らしても、非常に危ういものであることを解説している。
原発内より基準が甘い広域処理
原発事故が発生する前まで、国はIAEAの定めた基準に基づき、100ベクレル/kgを超える廃棄物については、厳重な管理下に置き、地下深くなどに埋設していた。
一方、新たに設けられた8000ベクレル/kgという基準は、この80倍にあたるが、地下深くに埋設するのではなく、焼却して濃縮し、一般の埋め立て施設で処理するという。
なぜこの数値が健康に被害をおよぼさないものとされているのか、科学的根拠に基づく明確な説明はない。
また、この基準よりはるかに低い1800ベクレル/kgのがれきを受け入れ、焼却・埋め立てを行っていた群馬県伊勢崎市の処分場では、雨で溶け出したセシウムにより、排水基準を大きく超える「放射能水」が流れ出たこともあるという。
◆徳島県 ようこそ知事室へ
http://www.pref.tokushima.jp/governor/opinion/form/652