ヤフー株式会社(以下、Yahoo!JAPAN)、トッパン・フォームズ株式会社、東京急行電鉄株式会社は、2012年3月26日から4月22日までの約一ヵ月間、駅を舞台とした“O2O”の実証実験を、実施することを発表した。
“O2O(オー・ツー・オー)”とは、「Online to Offline(オンライン・トゥ・オフライン)」の略で、オンラインとオフライン(実店舗)の購買活動が連携し合う、または、オンラインの活動が実店舗などでの購買に影響を及ぼすという意味合いの用語。
今回の実証実験では、クーポン情報などをICタグに埋め込んだスマートポスターを、対象となる東急東横線の渋谷駅、自由が丘駅の二駅にそれぞれ設置し、それを「きっかけ」とした実店舗への送客についての検証が行われる。また、「導線」としては、Yahoo!JAPANのジオサービス『Yahoo!ロコ』が活用される。
また、同実験の目的は、駅に設置されたポスターなどの媒体に掲載されたプロモーション情報に対する消費者ニーズの把握と、NFCスマートフォンの情報提供サービス端末としての有効性に関する検証とされており、対象端末は、docomo、auのNFC搭載スマートフォンもしくは、docomo、au、ソフトバンクモバイルの『おサイフケータイ』搭載のスマートフォンとなっている。
ちなみに、スマートポスターとは、NFCタグを貼り付けたポスターやパネルのこと。対応するスマートフォン端末をポスタータッチさせるだけで、関連する情報を取得できるというもの。
実店舗を「オフライン」、つまりモバイル端末を「オフ」にできる空間とみている点が新鮮なこの実験。スマートフォンが映す世界はある意味「無限」なのかもしれないが、雑多な駅の混雑から生まれるエネルギーも見逃せない要素。「AR」のような仮想現実が社会のシームレス化を促進するのであれば、それが「誘導」にのみ達成できるものではないと願いたいものだ。
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