神経を移植して再生
虫歯の治療で抜いた神経を元通りに回復する歯髄再生治療の臨床研究を開始することを国立長寿医療研究センターが発表した。
患者自身の親知らずや矯正治療などで抜く予定の不用の歯から骨髄幹細胞を取り出す。進行した虫歯から神経が抜かれた歯の根の中に、採取した骨髄幹細胞を移植する。すると歯の神経が元通りに回復するというもの。
今回の臨床研究で患者5人を対象に安全性と有効性を確認する。すでに4月から患者登録を始めているちなみに動物実験では2カ月で歯髄が再生して知覚を取り戻したという。
従来の虫歯治療
これまでの虫歯治療では、神経を抜いて知覚がなくなったために虫歯の再発に気づかず進行させたり、詰め物とのすき間から細菌が侵入して膿(うみ)がたまったりする可能性があった。結果的に歯が折れやすくなるなどして抜歯にいたる場合もある。
同センターではこの治療法が歯を長持ちさせることにつながると期待している。
国立長寿医療研究センタープレスリリース
http://www.ncgg.go.jp/読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/