改正案で渋滞緩和、事故抑制に期待
警察庁は14日、赤信号でも右折の矢印信号が表示されているときでもUターン(転回)ができるようにするとした、道路交通法施行規則(以下:道交法)の一部改正案をまとめた。
改正案は警察庁ホームページに公表され、15日から8月20日まで意見募集を行い、平成24年4月1日から施行される。
意外と知られていないルール、取り締まりも厳しくない
現在の道交法では、赤信号で他の車の進入が止められている時、青色の矢印信号が表示されている場合には、その方向以外に進行することができないと定められている。
つまり、青信号でのUターンは認められているが、右折の矢印信号でUターンすると「信号無視」で違反扱いになってしまう。このことは、右折車線の先頭の車が右折するのではなくUターンをしようとした場合には進むことができず、後続車両の渋滞を招く状況になっていた。
こうした実態を踏まえ、警察庁は安全面も考慮し、道交法の改正に至った。ただ、すでにUターン禁止の交差点ではこれまで通り禁止とし、交通量や交差点の広さなどによって危険があると判断された場合にも禁止される予定である。
聴覚障がい者が運転できる車両を拡大する規定も
一方、補聴器を使用しても規定の聴力がない重い聴覚障がい者について、これまでは運転できる車両を普通乗用車に限定していたが、条件付きですべての自動車と二輪車の運転免許を取得できるように改正することも盛り込まれている。
意見等募集中の案件について -パブリックコメント|警察庁-警察庁ホームページ