以前から転落事故が多発
JR東日本は7月5日、かねてから設置が急がれていたJR山手線の駅の転落防止用ホームドアを、2013年度までに主要9駅に設置すると発表した。
JR山手線では、極端にホームが狭い駅などでの線路への転落事故が以前から多発していた。今年1月には、目白駅のホームから視覚障がい者の男性が転落し、死亡している。
日本盲人会連合が視覚障がい者252人に対して行ったアンケートによると、「駅ホームから転落した経験があるか」との問いに対し「ある」と回答した人は92人で、全体の約4割。「転落しそうになったことがあるか」との問いに「ある」と回答した人は151人で、全体の約6割という結果となった。
転落した理由としては、「方向がわからなかった」、「急いでいた」、「点字ブロックがわからなかった」など。「どのようにしたら転落を防げると考えるか」との問いに対する回答で最も多かったのが「ホーム柵の設置」だった。
先行2駅の状況を基に着手
JR東日本では、先行してホームドアが設置されている恵比寿駅と目黒駅での検証状況を基に本格的な工事に着手し、2012年度に大崎駅と池袋駅、2013年度に大塚駅、巣鴨駅、新大久保駅、目白駅、高田馬場駅、田町駅に順次設置する計画。
大幅な改良工事が予定されている新橋駅、渋谷駅、新宿駅、東京駅を除いた残りの駅については、2017年度末までに設置を終えたいとしている。
JR東日本プレスリリース
http://www.jreast.co.jp/press/2011/20110704.pdf日本盲人会連合「転落事故に関するアンケート」
http://www.normanet.ne.jp/~nichimo/fukushi/1105tenrakujikoan.html