電気料金 10年で6000億円あまりを水増し請求
福島第一原発事故の補償などで資金不足におちいる、として原発の再稼働や電気料金値上げを求めている東電だが、「フライデー」10月21日号は10年間で6186億円の水増し請求を行っていた、と報じた。
元凶は『総括原価方式』と呼ばれる電気料金決定のシステム。『営業費用』に『事業報酬』をプラスしたものを『電気料金原価』にする方式だが、営業費用や事業報酬はいっさい確認されておらず東電の「言い値」だという。
政府内では、あまりのひどさに東電を一時公的な管理下に置く「東電国有化」路線が進みつつある。
国有化は嫌! 東電の「報復」が始まる?
東京電力ではいまだに、福島第一原発事故について、1000年に一度の天災であり仕方がなかった、とする考えが根強い。
国有化については、猛烈な反発が予想され、東電から利益を供与されてきた政府関係者などの名前が挙げられる、と予想する声もある。
実際、東電は政治家に対して、「資金」・「票」の両面で大きな援助をしてきた。パーティー券の購入と労働組合による票のとりまとめである。
こういった恩恵を受けてきた政治家にとって、名前を出されることは大きな痛手になるだろう。
また原発事故やその後の処理の経緯についても、今後さまざまな資料が公表される、と予想する声もある。
避難の遅れなどの経緯が判明すれば、菅前首相の刑事責任が問われる事態もありうるという。
ただ、いかなる動機であれ、真実が公開されるのは歓迎すべき事態だろう。高すぎる電気料金「システム」をただしてくれる政治家を次の選挙で選ぶ助けになるはずだ。
◆東京電力
http://www.tepco.co.jp/index-j.html◆Internet FRIDAY
http://www.bitway.ne.jp/kodansha/friday/scoopengine/◆電気料金の決まり方
http://www.caa.go.jp/seikatsu/koukyou/elect/el03.html